【資産運用】住宅ローンの繰り上げ返済 vs 投資、どっちが得?

こんにちは、鉄火です。

住宅ローンを抱えていると、まとまったお金ができたときに「繰り上げ返済すべきか?それとも投資に回すべきか?」と悩む人は多いですよね。
僕自身もずっと悩んできたテーマです。

今回は「繰り上げ返済による利息の軽減」と「そのお金を投資に回した場合のシミュレーション結果」を比べて、どちらが合理的かを考えてみました。

悩んでいる方の少しでも助けになれば嬉しいです。


まずは、住宅ローンの現状を把握しよう

比較検討に入る前に、まずはご自身の住宅ローンの現状を把握しましょう。

  • 金利は変動金利?固定金利?現在の金利は何%?
  • あと何年返済が残ってる?
  • 現在、毎月いくら返済してる?
  • 住宅ローン控除は、まだ適用期間中?

これらの情報によって、繰り上げ返済と投資、どちらが有利になるかは大きく変わってきます。特に、住宅ローン控除の期間中は、繰り上げ返済したことで控除額の減ってしまう可能性があるので注意しましょう。

鉄火
鉄火

住宅ローン控除なら繰り上げ返済しない方が、断然オススメ!


住宅ローン繰り上げ返済のメリット・デメリット

まずは、繰り上げ返済を選択した場合のメリットとデメリットを見ていきます。

住宅ローン繰り上げ返済のメリット

  • 総支払利息の軽減
    これが最大のメリットです。繰り上げ返済は元金に直接充当されるため、その分の利息支払いがなくなります。特に、ローン期間が長いほど、利息軽減効果は大きくなります。
  • 返済期間の短縮または毎月の返済額の軽減
    繰り上げ返済した場合、以下の2つを選択できます。
    返済期間を短縮する
     返済期間が短くし、完済までの期間が早めます。老後への不安を軽減したい方におすすめ。
    毎月の返済額を軽減する
     毎月の家計の負担を軽減できます。日々の生活にゆとりを持たせたい方におすすめ。
  • 精神的な安心感
    借金が減ることで、大きな精神的安定をもたらします。最近は金利が上がってきているので、金利の影響も小さく抑えることができます。

住宅ローン繰り上げ返済のデメリット

  • 手元資金が減ってしまう
    繰り上げ返済に資金を使うことで、急な出費や病気などに備えるための手元資金が減ってしまいます。万が一の事態に備え、生活防衛資金は必ず確保しましょう。
  • 流動性の低下
    繰り上げ返済したお金は、再度手元に戻すことができません。急に資金が必要になった際に困らないよう計画的に準備しましょう。
  • 住宅ローンの控除額が減る
    住宅ローンの控除額は、年末時点のローン残高に応じて控除額が決まります。繰り上げ返済によってローン残高が減ると、その分控除額が減ってしまいます。

繰り上げ返済のシミュレーション

住宅ローンを繰り上げ返済した場合のメリットにも書きましたが、繰り上げ返済すると返済期間を短縮するか、毎月の支払額を減らすかどちらかを選ぶことになります。

ここではそれぞれどれくらい効果が出るのか、実際の金額を交えてシミュレーションします。
シミュレーションするにあたり、以下で想定します。

  • 残債      2000万円
  • 金利      1.5%(全期間固定と仮定)
  • 残りの返済期間 25年
  • 毎月の返済額  約79,900円(ボーナス払いなし)

返済期間を短縮した場合

繰り上げ返済による期間短縮期間と利息軽減効果

繰り上げ返済額期間短縮効果総支払利息の軽減額
100万円約1年6ヶ月約14万円
300万円約4年7ヶ月約90万円
500万円約7年8ヶ月約180万円

※あくまで概算であり、実際の計算はローン契約内容や金融機関によって異なります

元本に対する効果は年利1.1〜1.9%程度といったところです。


毎月の返済額を減らした場合

繰り上げ返済による毎月の返済額と利息軽減効果

繰り上げ返済額毎月の返済額総支払利息の軽減額
100万円約75,000円約14万円
300万円約67,000円約50万円
500万円約59,000円約100万円

※あくまで概算であり、実際の計算はローン契約内容や金融機関によって異なります

元本に対する効果は年利1.1〜1.5%程度といったところです。


投資に資金を回すメリット・デメリット

次に、住宅ローンの繰り上げ返済に充てる資金を、あえて投資に回した場合のメリットとデメリットを見ていきましょう。

投資に資金を回すメリット

  • 資産形成できる
    投資の成績によっては繰り上げ返済で得られる利息軽減効果以上のリターンを得られる可能性があります。例えばSP500やオルカンなどのインデックスに回した場合、直近10年の平均リターンは約10%です。
  • インフレ対策
    物価上昇(インフレ)が続くと、現金の価値は相対的に目減りします。投資によって資産を増やせれば、インフレ対策になります。
  • 流動性の確保
    投資した資金は、金融資産を売却すればすぐに現金化できます。

投資に資金を回すデメリット

  • 元本割れのリスク
    投資には常に元本が減ってしまうリスクが伴います。特に短期的な値動きに一喜一憂せず、長期的な視点を持つことが重要です。
  • 知識と経験が必要
    投資で安定的に利益を出すためには、ある程度の知識や経験が必要です。
  • 精神的な負担
    相場が大きく変動すると、精神的な負担を感じることもあります。
鉄火
鉄火

これらのデメリットは、ある程度対策できますので対策方法を記事の最後に紹介しますね。

投資に回した場合のシミュレーション

続いて、同じ金額を年利で運用した場合、25年後にどれくらいの資産になるのかをシミュレーションします。

投資元本運用利回り25年後の資産
100万円5%約338万円
300万円5%約1,014万円
500万円5%約1,690万円

300万円を年5%で運用できたら、25年後には約1,014万円になります。繰り上げ返済による90万円の軽減とは比べ物にならないリターンです。

]元本に対する利率で考えると年利16.9〜84.5%程度です。


まとめ:どっちが正解?

リターンだけ見ると、投資に回した方が圧倒的だと思ってしまいますが、シミュレーションでは住宅金利は1.5%固定としているのでその点には注意してください。

今後どうなるかわかりませんが、日本も金利を上げる方向に舵を切ってます。
大まかな選択基準として、以下のように考えましたので参考にしてください。

安心・安全重視なら → 繰り上げ返済

  • 借金を減らしたい人
  • 精神的な安定を得たい人
  • 投資にリスクを感じる人

増やす力を重視するなら → 投資

  • 長期で資産形成を狙いたい人
  • インフレ対策をしたい人
  • 少しでもお金を「働かせたい」人

鉄火の場合は…?

僕自身はというと、「投資に回す」選択を取りました。
理由はシンプルで、「繰り上げ返済はよりも、圧倒的に投資の方がお金が増やせる」と考えたから。

もちろん投資にはリスクが伴いますし、絶対に儲かるわけではありません。
これはデメリットにも書きました。
でも「25年」という長期スパンで見れば、十分に可能性はあると思っています。

また投資のデメリットである知識と経験、精神的な不安についても、指数に関連したインデックス投資を毎月積み立て、で対策できると思ってます。

大切なのは日々の相場に動揺して、積み立てを辞めたり売却しないこと。
資産を見ずに有名なインデックス型の投資信託を長期で毎月コツコツ積み立てを続けるだけ。
これさえできれば繰り上げ返済に負けることはないかな、と思ってます。

鉄火
鉄火

ただし、投資はあくまで自己責任なのでその点だけはご注意ください。


この記事が、同じように悩む方のヒントになれば嬉しいです。

ご質問・ご意見があれば、ぜひコメント欄やX(旧Twitter)で教えてください!

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